【深く知る】皮膚科学研究者が伝えたいハイフ(HIFU)の効果の科学的根拠⑤

ハイフ(HIFU)

HIFUはもともとは体内のさまざまな腫瘍を治療するために、非侵襲的なツールとして使用されてきました。そして、現在では、HIFUは真皮と表在性筋腱膜系(SMAS)の熱損傷によって皮膚の引き締めにつなげるために広く美容医療で使われています。その一方で、分子レベルでの調査を目にしません。今回はマウスを用いてHIFUによってどのような分子レベルでの効果が見られるかを検証した論文がありましたので、紹介したいと思います。

HIFUの効果に関する論文

今回紹介する論文はこちらになります。

Rejuvenation of photoaged aged mouse skin using high-intensity focused ultrasound

J Plast Reconstr Aesthet Surg. 2022 Oct;75(10):3859-3868.

合計60匹のマウスを3つのグループに分けて試験を行なっています。

グループ1:自然老化対照群(n = 20)

グループ2:紫外線(UVB)照射群(n = 20)

グループ3:UVB照射とHIFU治療(n = 20)

グループ3では、まずUVBを照射(週3回、計10週間)し、その後、HIFU(照射装置はUltight )を照射(連続5日間、その後2日間の休息期間を経て、合計6週間)しています。

⭐︎照射条件

照射装置:Ultight

照射期間:合計6週間(連続5日間、その後2日間の休息期間)

照射線量:7MHz、0.3J/secで、1日あたり3.5mW/cm2

評価方法としてシワの評価をしていますが、今回は内容を割愛し、分子レベルでの報告のみ紹介します。ただ分子レベルの評価も、組織学的で定性的な評価になっていました。評価対象はMMP3とTGF-βになります。

結果としては、MMP3はグループ2のみ高く、TGF-βはグループ2のみ低下していたので、HIFUの治療は、光老化した皮膚の若返り効果をサポートすると結論づけていました。

ハイフ(HIFU)に効果があるのか

TGF-βは皮膚の幹細胞を維持する上で重要なタンパク質として知られています。

紫外線によって減少したTGF-βを、HIFUによって増やしたという結果は期待できる効果なのではないでしょうか。

また、このような研究では最初にHIFUを照射してから、あるいはHIFUと同時に紫外線をあてるなどの、効果が出やすい実験を行うことも多いのですが、今回は紫外線照射後にHIFUを照射して改善効果が得られたということで、実生活に近い検証だったのではないでしょうか。

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